仮想通貨・ビットコインの空売り(ショート)のやり方

要点。空売り=売りから入り、買い戻して決済する取引。現物ではできず、レバレッジ取引が必要。国内の登録業者は本人確認ありで最大2倍、保有コストはレバレッジ手数料(例:1日0.04%)。DEXでのショート=無期限先物の売りポジションで、損益=(建値−決済価格)×数量−手数料±ファンディング。ハイパーリキッドの基本ティアはテイカー0.045%・メイカー0.015%、ファンディングは毎時で、プラスならロングがあなたに払います。BTCを分離マージンでショートすると、清算は5倍で建値の約+18.5%、10倍で+8.6%。分離マージン、スイングなら1〜3倍、エントリーと同時にリデュースオンリーの損切り。すでに大きく下がったというだけで売らないこと。

DEXでいちばん厚い板でBTCをショート

ハイパーリキッド(Hyperliquid)は178銘柄(2026年10月20日時点)の無期限先物を扱い、注文ごとのガス代はなく、ファンディングは毎時です。取引前に HOLYGRAIL で登録すると、最初の2,500万ドルの取引で手数料が4%オフになります。

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空売り(ショート)とは?ロングとの違い

空売り(ショート)は、手元にないコインを先に売り、あとで買い戻してポジションを閉じる取引です。売った価格より安く買い戻せればその差が利益、高く買い戻せば損失になります。反対に、買いから入る普通の取引を「ロング」と呼びます。

ポイントは、現物取引では空売りできないことです。国内取引所の「販売所」や「取引所(現物)」で売れるのは持っているコインだけなので、空売りするにはレバレッジ取引(取引所によって「証拠金取引」「信用取引」「CFD」「暗号資産FX」と呼び名が違います)の口座が必要です。海外やDEXでは、無期限先物(パーペチュアル)がその役割を果たします。

ロング(買い)ショート(空売り)
利益が出るとき価格が上がったとき価格が下がったとき
最初の注文買い(Buy / Long)売り(Sell / Short)
決済の注文売り買い戻し
最大の利益理論上は上限なし価格がゼロになるまで(−100%)
最大の損失証拠金まで(現物なら購入額まで)理論上は上限なし。実際はロスカット・清算で止まる
清算価格の位置建値より下建値より上
現物で可能か可能不可(レバレッジ取引が必要)

空売りのメリット

  • 下落相場でも利益を狙える。買うだけの取引では、相場が下がる間は待つしかありません。空売りなら値下がりそのものが利益の源になります。
  • 持っているコインのヘッジになる。長期保有のBTCを売りたくないとき、同じ数量をショートすれば値下がりの損失を相殺できます(ヘッジの手順)。
  • 少ない証拠金で取引できる。レバレッジ取引なので、国内なら証拠金の2倍まで、DEXならBTCで40倍までの金額を動かせます(倍率を上げるほど清算も近くなります)。
  • DEXではファンディングを受け取れることがある。国内の多くの業者ではレバレッジ手数料が売りでも買いでも毎日かかりますが、ハイパーリキッドではレートがプラスの間、ショートが毎時受け取る側です。

空売りのデメリット

  • 損失に理論上の上限がない。価格の下落は最大100%ですが、上昇には天井がありません。損切りを置かないショートがいちばん危険です。
  • ロスカット・清算で強制決済される。含み損が膨らむと証拠金維持率が下がり、国内ではロスカット(業者によっては先に追証)、DEXでは清算されます。
  • 保有コストがかかる。国内ではGMOコインの場合で建玉ごと1日0.04%、30日で約1.2%、年換算で約14.6%。DEXではファンディングがマイナスになるとショートが払います。
  • ショートスクイーズに巻き込まれる。売りが混み合った銘柄は、少しの上昇で損切りと清算の買いが連鎖し、急騰することがあります。
  • 利益は雑所得・総合課税。株式やFXのような申告分離課税ではなく、所得が多いほど税率が上がります(税金)。

国内取引所での空売りのやり方(4ステップ)

  1. レバレッジ取引の口座を開設する。本人確認のうえ、現物口座とは別にレバレッジ取引(証拠金取引・信用取引・CFD)の利用を申し込みます。審査がある業者もあります。
  2. 証拠金を入金(振替)する。日本円を入金し、レバレッジ取引の口座へ振り替えます。業者によっては保有する暗号資産を証拠金にできます(SBI VCトレードなど)。
  3. 「売り」で新規注文を出す。銘柄(BTC/JPYなど)と数量を決め、売りの新規注文を出します。倍率は個人で最大2倍です。同時に損切りの逆指値を置いておきます。
  4. 買い戻して決済する。下がったところで「買い」の決済注文を出すと、売値と買値の差額が確定します。保有中はレバレッジ手数料などが毎日かかります。

指値注文と成行注文の使い分け

指値(さしね)は「この価格で売りたい」と価格を指定する注文で、戻りを待って売るときに向きます。板に並ぶ注文なのでメイカーとなり、手数料が安い(またはリベートがある)ことが多いです。成行(なりゆき)は価格を指定せず、今ある買い注文にぶつけてすぐに約定させる注文で、確実に入れる代わりに、急変時は想定より不利な価格で約定することがあります(スリッページ)。ハイパーリキッドでも同じで、Limit(指値、板に並べばメイカー0.015%)と Market(成行、テイカー0.045%)を選びます。損切りは「上がったら買い戻す」逆指値(ハイパーリキッドでは Stop Loss)で置きます。

DEXではここが違う

  • 本人確認が不要。ウォレットを接続するだけで、口座開設の審査はありません(ただし日本の利用者保護は受けられません)。
  • 証拠金はUSDC。日本円は直接入金できないので、国内取引所で買った暗号資産を送ってUSDCにします(入金ルート)。
  • 保有コストはファンディング。毎日のレバレッジ手数料ではなく毎時のファンディングで、プラスならショートが受け取ります。
  • 倍率と銘柄数。BTCで40倍まで、銘柄は178(2026年10月20日時点)。倍率の上限が高いほど、自分で低く抑える規律が必要です。

空売りできる国内取引所とハイパーリキッドの比較

取引所空売りできるサービス最大倍率(個人)売買手数料保有コストロスカット・追証本人確認
GMOコイン取引所(レバレッジ)・暗号資産FX2倍BTC/JPYなど5銘柄は0%(取引所)レバレッジ手数料 建玉ごと0.04%/日追証の制度あり。ロスカット手数料は取引所(レバレッジ)で建玉ごと0.5%(暗号資産FXは無料)必要
bitFlyerbitFlyer Crypto CFD2倍0%レバレッジポイント 建玉金額の0.04%/日(買い・売りとも)+8時間ごとのファンディングレート(価格の乖離が小さい間は買い建玉から売り建玉へ支払い)公式の説明書で確認必要
SBI VCトレードレバレッジ取引2倍0%変動制のファンディングレート(受け取り・支払いの両方あり)追証の制度あり。証拠金維持率80%以下でロスカット(ロスカット手数料は無料)必要
bitbank信用取引(現物の板で売りから)2倍(法令上の上限)BTC/JPY メイカー0.00%・テイカー0.10%利息(料率は契約締結前交付書面で確認)保証金を上回る損失の可能性あり(公式の注意書き)必要
楽天ウォレット証拠金取引2倍公式の手数料ページで確認公式の手数料ページで確認急変時は注文受付を停止する場合あり必要
ハイパーリキッド(DEX)無期限先物(Sell / Short)BTC 40倍テイカー0.045%・メイカー0.015%毎時ファンディング(プラスならショートが受け取り)追証なし。清算で止まり、分離マージンなら割り当てた証拠金まで不要(ウォレット接続)

各社の公式ページ(GMOコイン 手数料、bitFlyer 手数料、SBI VCトレード レバレッジ取引・手数料、bitbank 信用取引・手数料、楽天ウォレット 証拠金取引)とハイパーリキッドの公式ドキュメントを2026年9月27日に確認(bitbankの売買手数料は2026年9月26日確認)。個人の倍率上限は金融商品取引業等に関する内閣府令 第117条による。「公式で確認」とした項目は、確認日に公式ページで数値を特定できなかったもの。手数料は変わることがあるので、注文前に必ず各社の最新情報を見てください。

国内の業者を選ぶなら、保有コストの仕組みで比べるのが近道です。GMOコインやbitFlyerは売り・買いを問わず建玉ごとに毎日0.04%のレバレッジ手数料(bitFlyerはレバレッジポイント)がかかります。bitFlyer Crypto CFDはこれに加えて8時間ごとのファンディングレートがあり、価格の乖離が小さい間は売り建玉が受け取る側です。SBI VCトレードはレバレッジ手数料の代わりに需給で変わるファンディングレートを採用しており、受け取りになる日もあります(同社は「日次0.04%、年率換算で14.6%」を徴収する業者が多いと説明しています)。本人確認なしで倍率や銘柄数を広げたい場合の選択肢が、ハイパーリキッドのようなDEXです。

無期限先物での空売りの仕組み

空売りとは、価格の下落で利益を得ることです。株式では株を借りて売り、後で買い戻して返します。無期限先物(パーペチュアル)ではこの「借りる」工程がありません。満期のない、コインの価格に連動する契約で、買い(ロング)からでも売り(ショート)からでも入れます。同じ数量のロングが失う分を、ショートがそのまま得ます。

ショートの損益=(建値−決済価格)×数量−手数料±ファンディング

例:0.1 BTCを$83,886でショート。BTCが$79,692(−5%)まで下がれば、利益は 0.1×$4,194=$419.40。逆に5%上がれば同じ額の損失です。証拠金はハイパーリキッドとライター(Lighter)ではUSDC、アスター(Aster)ではUSDTなどで、ポジションはマーク価格で評価されます。ハイパーリキッドのマーク価格は、外部取引所の価格と自身の板の状態を組み合わせたものです。無期限先物が初めてなら、DEXとはと先物と現物の違いから読んでください。

ハイパーリキッドでBTCをショートする手順

ボタン名は2026年9月25日に確認したハイパーリキッドのWebアプリの英語表記です(2026年9月25日時点のアプリの表示言語は英語・スペイン語・フランス語・韓国語・中国語で、日本語はありません)。

ハイパーリキッド BTC-USDC の注文画面で Sell / Short を選んだ状態
ハイパーリキッドの BTC-USDC 注文画面で Limit タブの Sell / Short を選んだ状態(2026年9月25日)。新しくショートを建てるときは Reduce Only を外し、発注前に Liquidation Price(清算価格)・Order Value・Margin Required を確認する。
  1. 接続して取引を有効化。app.hyperliquid.xyz を開き(紹介コードは取引高10,000ドルを超えると入力できないので、app.hyperliquid.xyz/join/HOLYGRAIL のような紹介リンクから開くのが確実)、Connect でEVMウォレットかメールでログインし、Enable Trading でガス代不要の署名をします。
  2. USDCを入金。ウォレットでログインした場合の経路はArbitrumのUSDCで、最低5 USDC。これ未満は失われます。詳しくは入金ガイドへ。注文の最小金額は10ドルです。
  3. 銘柄を選ぶ。銘柄選択でBTC-USDCを選び、ヘッダーの Funding Rate(ファンディング)とカウントダウンを確認します。
  4. マージンモードとレバレッジを設定。マージンのボタンから BTC Margin Mode を開いて Isolated(分離)を選び、Adjust Leverage で低い倍率(スイングなら1〜3倍)にします。
  5. Sell / Short を選ぶ。注文フォーム上部で Sell / Short を選び、Limit(板に並べばメイカー0.015%)か Market(テイカー0.045%)のタブを選びます。
  6. 数量と損切りを入力。数量はリスクから計算した値を入れ(ポジションサイズ計算ツール)、Take Profit / Stop Loss にチェックして、損切りを建値の上、利確を下に置きます。
  7. サマリーを確認。フォームに Order Value(注文金額)、Margin Required(必要証拠金)、Liquidation Price(清算価格)が表示されます。清算価格は損切りより十分上、損切り幅の2倍以上離れているべきです。
  8. Place Order で発注。以後は Positions タブで Unrealized PNL(含み損益)、清算価格、ファンディングを確認し、Limit Close か Market Close、またはリデュースオンリーの買いで決済します。
ハイパーリキッドのBTC-USDC取引画面。注文フォーム、ポジション、ファンディング
ハイパーリキッドのBTC-USDC取引画面(2026年9月)。右の注文フォームで Buy / Long と Sell / Short を切り替え、ファンディングとカウントダウンはヘッダーに表示されます。

ライターやアスターでも流れは同じで、注文画面で売り側を選びます。ライターのStandardアカウントはメイカー・テイカーとも0%、アスターの板取引(USDT建て)はテイカー0.04%・メイカー0%です。スマホで取引したい場合は、ハイパーリキッドの板につながるアプリ Based(紹介コード HOLYGRAIL で開く)でも同じ Sell / Short の注文ができます。注文の種類はハイパーリキッドの注文方法で詳しく解説しています。

ショートのファンディング:誰が誰に払うのか

ファンディング(資金調達率)は先物価格を現物に近づける仕組みです。ハイパーリキッドのドキュメントによれば、先物がオラクル価格より高ければレートはプラスでロングがショートに支払い、低ければマイナスでショートがロングに支払います。精算は毎時、8時間レートの8分の1ずつで、上限は毎時4%。レートには8時間で0.01%(毎時0.00125%)の固定の金利成分が入っていて、ドキュメントはこれを「ショートに支払われる年率11.6%」と説明しています。つまり相場が落ち着いているとき、ハイパーリキッドのショートは少しずつ収入を得ます。

銘柄毎時レート(2026年9月25日16:01 UTC)30日合計(16:00 UTCまで)$10,000のショートで30日方向
BTC+0.00125%+0.7664%+$76.64ショートが受け取り
ETH+0.00125%+0.8278%+$82.78ショートが受け取り
SOL+0.00125%+0.5998%+$59.98ショートが受け取り
HYPE−0.00076%+0.7460%+$74.6030日では受け取り、取得時点は支払い
XAI−0.01582%——このレートならショートが1日約0.38%支払い

ハイパーリキッドAPI(fundingHistory・metaAndAssetCtxs)。プラス=ロングがショートに支払い。BTCのファンディングが直近720時間でマイナスだったのは7.1%の時間だけ。

実務のルールは2つです。まず持ち越す前に符号を確認すること。ショートが混み合った小型銘柄では、受け取りどころか大きく払うことがあり、XAIの毎時−0.0158%ならショートは1日約0.38%を払います。次に、ファンディングは証拠金に足し引きされるので、分離ポジションでは清算価格も動きます。詳しくは資金調達率の仕組み(ハイパーリキッドの計算式・上限)へ。

ショートの清算価格:計算式と計算例

ハイパーリキッドは計算式を公開しています:liq_price = price − side × margin_available ÷ position_size ÷ (1 − l × side)。sideはショートで−1、lは維持証拠金率(BTCは1.25%、40倍時の初期証拠金の半分)です。分離マージンのショートなら次のように簡単になります。

ハイパーリキッド BTC-USDC の証拠金モード(Cross/Isolated)ダイアログ
ハイパーリキッドの BTC-USDC「Margin Mode」ダイアログ(2026年9月25日):Cross(クロス)は口座の証拠金を全ポジションで共有し、Isolated(分離)はそのショートに割り当てた証拠金までに損失を限定する。どちらを選ぶかで清算価格が変わる。

ショートの清算価格 ≈ 建値×(1+1/レバレッジ)÷(1+維持証拠金率)

BTCを$83,886で分離ショート清算価格必要な上昇幅
1倍$165,701+97.5%
2倍$124,276+48.1%
3倍$110,467+31.7%
5倍$99,420+18.5%
10倍$91,135+8.6%
20倍$86,993+3.7%
40倍$84,922+1.2%

当サイトの計算。BTCマーク価格$83,886(2026年9月25日16:01 UTC)。実際の値はファンディングと手数料でわずかに動きます。

計算例。0.1 BTCを$83,886で5倍・分離ショート(想定元本$8,388.60)。必要証拠金は$1,677.72、維持証拠金は$104.86で、清算価格は約$99,420(+18.5%)。損切りを+4%($87,241)に置けば、発動時の損失は約$335.50+往復のテイカー手数料約$7.70で、清算価格は損切りの4倍以上遠くにあります。10倍なら清算価格は$91,135(+8.6%)まで近づき、2026年2月にBTCが1日で記録した上昇幅(後述)より狭くなります。

クロスマージンでは口座全体がショートを支えます。口座にUSDCが$5,000あれば同じ0.1 BTCのショートの清算価格は約$132,233、$2,000なら約$102,603。遠くはなりますが、清算されればクロスの残高すべてを失います。清算価格の計算ツールとクロスと分離の違いもどうぞ。

追証と清算の違い:損失はどこまで広がるか

国内の業者とDEXでは、含み損が膨らんだときの扱いが違います。

  • 国内取引所(追証・ロスカット)。証拠金維持率が一定の水準を下回ると、業者によっては追証(追加証拠金=期限までの追加入金)を求められ、さらに下がるとロスカット(強制決済)されます。SBI VCトレードは証拠金維持率80%以下でロスカット、GMOコインは追証の制度があり、取引所(レバレッジ)ではロスカット時に建玉ごと0.5%の手数料がかかります(暗号資産FXは無料)。相場が急変するとロスカットが間に合わず、差し入れた証拠金を上回る損失が出る可能性があると各社が注意書きで示しています。
  • ハイパーリキッド(清算)。口座の純資産が維持証拠金(最大レバレッジ時の初期証拠金の半分。40倍銘柄の1.25%から3倍銘柄の16.7%)を下回ると、まず板への成行注文で決済されます。追加入金を求める仕組みはありません。公式ドキュメントによれば、分離マージンのポジションがバックストップ清算されても移るのはそのポジションと分離証拠金だけで、クロスの証拠金とほかのポジションには影響しません。つまり損失はそのショートに割り当てた証拠金までです。
  • 注意点。バックストップ清算では維持証拠金も戻りません。ドキュメント自身が、それを避けるには清算価格に届く前に損切り注文を置くか、決済するよう勧めています。

現物をショートでヘッジする

手放したくないコインがあるなら、同じ数量の先物ショートで値動きを打ち消せます。例:ウォレットに0.5 BTC($83,886換算で$41,943)。ハイパーリキッドで0.5 BTCを2倍・分離でショート(証拠金約$20,972、清算は約+48.1%の$124,276付近)。BTCが20%下がればコインの評価額は約$8,389減り、ショートはほぼ同額の利益。上がれば逆です。建てるコストはテイカーで約$18.87(メイカーなら$6.29)。2026年9月25日までの30日間なら、このショートは約$321(0.7664%)のファンディングも受け取っていました。

注意点は3つ。ヘッジの清算価格(ウォレットのコインはショートの証拠金を補えません)、ファンディングのマイナス転換、そしてコインを買い足し・売却したときの数量の調整です。手順と数字は下の3項目で。

どれだけヘッジするか:ヘッジ比率

  • 100%:値動きをほぼゼロにします。規制発表やアンロック、長期の不在を乗り切るとき、ファンディング収入が目的のとき。
  • 25〜50%:「備えたいが弱気とまでは言えない」局面の定番。100万円分のBTCを50%ヘッジすると、20%下落時の損失は約10万円、20%上昇時の利益も約10万円になります。
  • 段階的に:決めた価格を割るごとに積み増し、戻ったら外します。回数ごとに手数料がかかるので段階は少なめに。先物のないアルトは、値動きの大きさ(ベータ)に応じた量のBTCやETHのショートで近似できますが、暴落局面ほど相関は崩れます。

両建てとは:国内取引所の可否とハイパーリキッド

両建ては同じ銘柄の買いと売りのポジションを同時に持つことです。国内の取引所では可否が分かれます(2026年9月30日確認)。

取引所・サービス両建て公式ページの記載
GMOコイン 暗号資産FX可能取引ルール表に「両建取引 可能」。必要証拠金は買いと売りの大きい方
GMOコイン 取引所(レバレッジ取引)可能(必要証拠金は建玉ごと)「同一銘柄で両建を行うことは可能」。建玉ごとに証拠金を計算
SBI VCトレード レバレッジ取引可能(FIFO設定ONでは不可、各ポジションに証拠金)「売り注文と買い注文のポジションを両方持つことができます」。両建てでもロスカットの可能性あり
bitFlyer Crypto CFD不可「現在、両建てはできません」

出典:GMOコイン(暗号資産FXの取引ルール、サポート記事)、SBI VCトレード FAQ、bitFlyer FAQ。ほかの国内業者は各社の公式情報を確認してください。

「現物を持ったままレバレッジ口座で売る」ヘッジは両建てではありません。口座が別なので、両建てができないサービスでも現物のヘッジはできます。両建ては両方の建玉にレバレッジ手数料がかかるため、単に一部決済するほうが安いことが多いです。ハイパーリキッドは片方向のみで、1アカウント1銘柄につきネットのポジションは1つ。ロングとショートを同時に持つにはサブアカウント(累計出来高10万ドル以上で作成可能)を使います(ハイパーリキッドで両建てはできる?)。

デルタニュートラル(キャリー取引)の計算例

ショートがファンディングを受け取れるなら、現物を買って同じ量の先物をショートし、ファンディングを受け取る形を意図的に組むこともできます(キャッシュ・アンド・キャリー)。2026年9月30日までの12か月、ハイパーリキッドのショートはBTCで5.95%、HYPEで9.79%を受け取りました。HYPEで1万ドル分組むと:

  • 現物購入(テイカー0.070%)$7.00、先物ショート(0.045%、分離2倍で証拠金5,000 USDC)$4.50。手仕舞いも同額で、手数料の合計は約$23.00。
  • 過去12か月のファンディング収入は$978.60。使う資金は15,000ドルなので、過去実績ベースで年約6.4%です。
  • 無リスクではありません。ファンディングの反転(SOLは同じ1年で支払い側でした)、ショート側の清算(現物はショートの証拠金を補いません)、取引所のリスクが残ります。取引所間の組み方はファンディングレート裁定で。

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弱気相場のショート戦略(2025〜2026年の実データ)

直近の弱気相場は、ハイパーリキッド自身のローソク足に記録されています。日足の終値で見ると:

銘柄高値の終値安値の終値下落率ファンディング合計(2025年10月6日〜2026年6月30日)
BTC$124,711(2025年10月6日)$58,603(2026年6月30日)−53.0%+3.55%(ショートが受け取り)
ETH$4,834.8(2025年8月22日)$1,566.6(2026年6月25日)−67.6%+3.81%(ショートが受け取り)
SOL$247.72(2025年9月18日)$62.16(2026年6月6日)−74.9%−2.11%(ショートが支払い)

ハイパーリキッドの candleSnapshot(日足)と fundingHistory、2026年9月25日取得。ファンディングは3銘柄ともBTCの下落期間で合計。

データから言えることと、その使い方:

  • BTCとETHのショートはファンディングで不利にならなかった。53%下落した期間でもBTCのファンディング合計は+3.55%(マイナスだった時間は23.5%)で、ショートは差し引きで受け取る側でした。SOLは違い、合計−2.11%、45.3%の時間がマイナス。混み合ったアルトのショートは払う側になりやすいので、銘柄ごとに符号を確認します。
  • 弱気相場でも強く反発する。BTCは267日のうち121日が上昇して引け、1日で12.1%(2026年2月5日→6日、$62,894→$70,516)、2週間で15.1%(4月3日→17日)上昇しました。10倍のショート(+8.6%で清算)はその1日を越えられません。スイングのショートは1〜3倍に。
  • 戻りを売り、崩れを追いかけない。大陰線のあとに薄い板へ成行で売るより、戻りが抵抗帯で失速したところで入り、損切りはその上に置きます。
  • 利確は分割で。過去の支持帯で段階的に決済します(部分決済と利確の分割)。
  • 指標カレンダーを守る。CPI・FOMC・雇用統計ではBTCが1時間で2〜3%動くので、発表前はサイズを落とします。
  • 長期保有のコインがあるなら、単独のショートよりヘッジ。複数のショートも1つの賭けとして数えます(2026年9月24日までの90日間、BTCとETHの日次リターンの相関は0.88)。

空売りに向いている局面・向かない局面

向いている局面

  • 下落トレンドの戻り。日足で高値と安値が切り下がっている相場で、反発が抵抗帯で止まったところ。
  • 急騰後の調整局面。材料で急騰したあと勢いが衰え、出来高が細ってきたところ。
  • ファンディングがプラスのとき。待っている間もショートが受け取る側で、保有しやすい状態です。
  • 現物を守りたいとき。売りたくない保有コインのヘッジとしての空売り。

向かない局面

  • 上昇トレンドの途中。「上がりすぎ」という理由だけの逆張りは、トレンドに踏まれやすい。
  • 急落した直後。大陰線のあとに追いかけて売ると、戻りで損切りにかかりやすくなります。
  • ファンディングが大きくマイナスのとき。ショートが混み合っているサインで、支払いが続くうえスクイーズの起点になりやすい。
  • 重要指標の直前・板が薄い時間帯。CPIやFOMCの前、週末の深夜などは一方向に飛びやすい(取引に向く時間帯)。

空売りの方法を比較:DEX・国内取引所・現物マージン

方法ショートの仕組み保有コストレバレッジ口座
DEXの無期限先物(ハイパーリキッド・ライター・アスター)先物を売るだけ。借りる必要なし売買手数料+毎時(または8時間ごと)のファンディング(ショートが受け取る場面が多い)BTCで40〜50倍までKYCなし、自己管理
国内取引所のレバレッジ取引登録業者で「売り」から入る例:GMOコインは建玉ごとに1日0.04%のレバレッジ手数料個人は最大2倍本人確認あり、国内の利用者保護
海外CEXの現物マージン(コインを借りて売る)BTCを借りて売り、後で買い戻す借入金利(Binance VIP0のBTCで年約0.43%、Bybitで約0.44%)低いCEX口座とKYC。ハイパーリキッドはUSDC/USDTしか貸し出さない
期限付き先物(CME・CEXの四半期物)満期のある契約を売る手数料+エントリー時のベーシス取引所の証拠金規定証券会社・CEXの口座

借入金利:Binance(マージンVIP0、BTC)1日0.001165%、Bybit(現物マージン、BTC)毎時0.0000507%(公開API、2026年9月25日)を当サイトが年率換算。国内のレバレッジ上限は金融商品取引業等に関する内閣府令 第117条、GMOコインの手数料は同社の手数料ページ。

国内取引所で売りから入る場合、レバレッジ手数料はロングでもショートでも建玉ごとに毎日かかり、GMOコインの1日0.04%は30日で約1.2%、年換算で約14.6%です。ハイパーリキッドのBTCショートは逆に、2026年9月25日までの12か月でファンディングを合計5.95%受け取っていました(将来も同じとは限りません)。一方、国内業者には本人確認と利用者財産の分別管理などの保護があり、レバレッジは最大2倍に抑えられています。比較の詳細は先物と現物マージンの比較へ。

日本から使う場合:入金ルート・規制・税金

  • 入金ルート:日本円から始めるなら、国内の登録業者で暗号資産(またはUSDC)を購入し、自分のウォレットに送ってからハイパーリキッドに入金するのが一般的です。ウォレットログインのUSDC入金はArbitrum経由で最低5 USDC、ネイティブ入金はBTC 0.0003・ETH 0.007・SOL 0.12が下限です。手順は入金ガイドとハイパーリキッドの使い方で。
  • 規制:ハイパーリキッドは日本の登録業者ではありません。ただし資金決済法の登録義務(第63条の2)と無登録営業の罰則(第107条)の対象は業者で、個人が海外のサービスを使うこと自体を罰する規定はありません。その代わり国内業者向けの利用者保護は適用されず、トラブル時に国内の当局を頼れません(本人確認不要の取引所ガイド)。なお同社の利用規約(2026年6月15日更新)は米国・オンタリオ州・制裁対象地域の居住者の利用を禁じ、VPNなどで所在地を隠すことも禁止しています。
  • 税金:国税庁FAQでは暗号資産の証拠金取引の利益は雑所得・総合課税で、損失は他の所得と通算できません。ショートの利益もファンディングの受け取りも記録を残し、扱いは税理士に確認してください(DEX取引の税金)。
  • 日本語表示:ハイパーリキッドのアプリの表示言語は英語・スペイン語・フランス語・韓国語・中国語で、日本語はありません(2026年9月25日、アプリの言語ファイルで確認)。本記事の手順は画面の英語ラベルをそのまま載せています。

以上は法律・税務の助言ではありません。

空売りのリスク

  • 上昇に上限がない。損失を止めるのは清算だけなので、まず損切りです。
  • ショートスクイーズ。多数のショートが同時に清算されると強制的な買いが価格をさらに押し上げます。小型銘柄ほど影響が大きく、ハイパーリキッドの多くのアルトが3倍や5倍に制限されているのはそのためです。
  • マイナスのファンディング。混み合ったショートは毎時支払い、毎時−0.0158%なら1日0.38%です。
  • 自動デレバレッジ(ADL)。極端な相場で清算を吸収しきれないと、利益の出ているポジションが縮小されることがあります。アスターのドキュメントは利益率と実効レバレッジで順位付けし、ライターでは先にLLP(流動性プール)が引き受けます。保険基金とADLを参照。
  • 取引所とウォレットのリスク。自己管理では安全対策も自分の仕事です(セキュリティチェックリスト)。

これらはリスク管理ガイドで1つの枠組みにまとめ、よくある失敗は仮想通貨先物のよくある失敗に一覧にしています。

よくある質問

仮想通貨の空売り(ショート)はどうやるのですか?

現物の売買では空売りできないので、レバレッジ取引(証拠金取引・CFD・先物)を使います。国内の取引所なら、レバレッジ取引の口座を開設し、証拠金を入金して「売り(新規)」の注文を出し、下がったところで買い戻して決済します。個人の倍率は最大2倍です。DEXならいちばん簡単なのは無期限先物を売ることで、ハイパーリキッド(Hyperliquid)ではUSDCを証拠金として入金し、銘柄を選んで Sell / Short を押し、数量・マージンモード・レバレッジを決めて注文します。価格が下がれば利益、上がれば損失で、上がりすぎると清算されます。コインを借りたり受け渡したりする必要はありません。

空売りはなぜ儲かるのですか?

先に高く売って、後で安く買い戻すからです。仮の価格で、1BTC=1,000万円のときに0.1BTCを空売りし、900万円に下がったところで買い戻すと、(1,000万円−900万円)×0.1=10万円の利益です(手数料・保有コストは別)。逆に1,100万円に上がってから買い戻すと10万円の損失になります。値下がりが利益になる点以外は、買いから入る取引と同じ計算です。

日本の取引所でも空売りはできますか?

できます。国内の登録業者のレバレッジ取引では「売り」から入れますが、個人のレバレッジは内閣府令で最大2倍です。GMOコインの取引所(レバレッジ)では建玉ごとに1日0.04%のレバレッジ手数料がかかり、30日で約1.2%になります。DEXの無期限先物はBTCで40倍まで選べ、保有コストはファンディングで、ショートは受け取る側になることが多いのが違いです。

ビットコインの空売りができる取引所はどこですか?

国内ではGMOコイン(取引所レバレッジ・暗号資産FX)、bitFlyer(bitFlyer Crypto CFD)、SBI VCトレード(レバレッジ取引)、bitbank(信用取引)、楽天ウォレット(証拠金取引)などで売りから入れます。いずれも本人確認が必要で、個人は最大2倍です。本人確認なしで使えるのはハイパーリキッド・ライター・アスターなどのDEXの無期限先物です。

空売りが禁止される条件はありますか?

株式には、大きく値下がりした銘柄で直近の価格以下での空売りを制限する「空売り規制(価格規制)」などがありますが、暗号資産のレバレッジ取引に同じ制度はありません。ただし、国内の個人は最大2倍に制限され、業者は相場の急変時に注文の受付を停止することがあります。また、ハイパーリキッドは利用規約(第1.6条)で米国・カナダのオンタリオ州・制裁対象地域の居住者などの利用を禁止しています。

ビットコインの空売りで「死亡」(全財産を失う)ことはありますか?

理論上、価格の上昇に上限はないので、損切りのない空売りは危険です。国内の業者では、急変でロスカットが間に合わないと差し入れた証拠金を上回る損失(不足金)が出る可能性があると各社が注意書きで示しています。ハイパーリキッドのようなDEXでは追加入金を求められる仕組みはなく、分離マージンなら清算されても失うのはそのポジションに割り当てた証拠金までです。いずれにしても、証拠金は失ってもよい額に限り、倍率を下げて損切りを置くことが前提です。

ショートはファンディング(資金調達率)を払うのですか、受け取るのですか?

符号しだいです。ハイパーリキッドではレートがプラスならロングがショートに、マイナスならショートがロングに毎時支払います。基準レートには毎時0.00125%の金利成分が含まれ、公式ドキュメントは「ショートに支払われる年率11.6%」と説明しています。2026年9月25日までの30日間、$10,000のBTCショートは約$77を受け取りました。

ショートの清算価格はどこになりますか?

建値より上です。ハイパーリキッドの分離マージンなら、おおよそ 建値×(1+1/レバレッジ)÷(1+維持証拠金率) です。BTC $83,886 なら5倍で$99,420(+18.5%)、10倍で$91,135(+8.6%)。クロスマージンでは口座残高全体が支えになるため清算価格は遠くなりますが、清算されると残高全体を失います。

空売りの損失に上限はありますか?

理論上、価格の上昇に上限はないため、損切りのないショートは危険です。DEXの無期限先物では、実際にはポジションが先に清算されるので、損失は証拠金(分離ならそのポジションの証拠金、クロスなら口座残高全体)までに限られます。2025〜2026年の弱気相場でもBTCは1日で12.1%上昇した日があり、10倍のショートなら清算される幅でした。

持っている現物をショートでヘッジするには?

守りたい現物と同じ数量の無期限先物をショートします。ウォレットに0.5 BTCあるなら0.5 BTCをショートすると、値動きがほぼ相殺され、コインは手放さずに済みます。分離マージンの1〜3倍にして清算価格を遠くに置き、ファンディングの符号(プラスなら受け取り、マイナスなら支払い)を確認してください。

ショートの利益に税金はかかりますか?

かかります。国税庁のFAQでは暗号資産の証拠金取引の利益は申告分離課税の対象外で、雑所得として総合課税です。損失は給与所得など他の所得と通算できません。DEXには年間取引報告書がないので、取引履歴とファンディング履歴を自分で保存してください。具体的な判断は税理士に確認してください。

いちばん低いコストでショート

取引高10,000ドルに達する前に HOLYGRAIL でハイパーリキッドに登録:最初の2,500万ドルで手数料4%オフ、KYCなし、レートがプラスならショートがファンディングを受け取れます。取引所の比較はDEXおすすめ比較へ。

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開示:HOLYGRAIL(ハイパーリキッド・Based)、718610TD(ライター)、DTLpLc(アスター)は当サイトの紹介コードで、紹介した口座の手数料の一部を受け取ります。あなたの負担は増えません。画面の表記・手数料・ファンディング・清算ルールと国内取引所の条件は2026年10月14日に再確認。弱気相場の数値と清算価格はハイパーリキッドの公開APIをもとにした当サイトの計算です。投資助言ではありません。空売りでは想定以上の損失が出ることがあります。