ハイパーリキッドの注文方法:指値・成行・逆指値・ポストオンリーの注文と板

結論。ハイパーリキッドの注文方法は、①ウォレットかメールで接続 → ②USDC を入金 → ③銘柄を選ぶ → ④Market(成行)か Limit(指値)タブで Buy/Sell・価格・数量を入力 → ⑤Place Order の5ステップです。指値の執行条件は GTC(約定するまで有効)・IOC(今約定できる分だけ)・ALO(ポストオンリー)の3つで、FOK はありません。Pro メニューには逆指値(Stop Market・Stop Limit)、利確注文(Take Market・Take Limit)、Trailing Stop、Scale、TWAP、Chase の8種類があり、条件付き注文はすべてマーク価格で発動します。1注文の最小額は10ドル。板から取る注文はテイカー0.045%、板に並ぶ指値はメイカー0.015%です(基本ティア、2026年9月時点)。

ハイパーリキッドの注文の種類一覧(日本での呼び方つき)

注文(日本での呼び方)動き使う場面手数料(基本ティア)詳しく
Market
板の最良気配から即時に約定。最大スリッページ(フォームの初期値8%)まですぐ約定させたい・損切りテイカー 0.045%成行の詳細
Limit(TIF = GTC)
指定価格かそれより有利な価格で約定。残りは約定か取消まで板で待つ狙った価格での新規・利確板に残ればメイカー 0.015%、跨げばテイカー 0.045%指値の出し方
Limit(TIF = IOC)
今約定できる分だけ約定し、残りは取消価格の上限を決めて今すぐ取るテイカー 0.045%GTC・IOC・ALO
Limit(TIF = ALO)
即時約定しそうなら発注自体が拒否され、必ず板に並ぶメイカー手数料を確実にしたいメイカー 0.015%ポストオンリー
なし
ハイパーリキッドには存在しない板の厚みの確認+IOC で代用—FOK の代用法
Reduce Only(チェック)
ポジションを減らす方向にしか約定しない損切り・利確・分割決済のすべて元の注文と同じリデュースオンリー
Stop Market
マーク価格がトリガーに届いたら成行確実に逃げたい損切り・ブレイクアウトの新規テイカー 0.045%逆指値
Stop Limit
トリガー到達で指値を発注損切り価格に上限を付けたい(急変時は約定しないことも)メイカー 0.015% かテイカー 0.045%逆指値
Take Market/Take Limit
利益目標で決済(逆指値と方向が逆)利確・押し目買い成行はテイカー 0.045%利確注文
Take Profit / Stop Loss(注文に付ける)
新規注文が全量約定したら利確・損切りが有効になる新規と同時に利確・損切りを置く成行ならテイカー 0.045%(最大スリッページ10%)TP/SL の設定方法
Positions タブの TP/SL
保有ポジションに利確と損切りを同時に付ける保有中の損切り・分割利確成行ならテイカー 0.045%TP/SL の設定方法
Trailing Stop
最良マーク価格に追随し、指定幅戻したら成行(無期限先物のみ)利益を伸ばしながら守るテイカー 0.045%トレーリングストップの使い方
Scale
価格帯に複数の指値をまとめて並べる分割エントリー・分割利確板に残ればメイカー 0.015%Scale
TWAP
30秒以上の間隔で子注文に分けて5分〜7日かけて執行大口を価格インパクトを抑えて執行子注文ごとにテイカー 0.045%TWAP
Chase
最良気配を自動で追いかける ALO(パソコンのブラウザのタブ上で動作)手間をかけずにメイカーで約定メイカー 0.015%Chase

2026年10月19日に app.hyperliquid.xyz(パソコン表示)で確認。現物で使えるのは Market・Limit・Chase・Scale・TWAP だけ、スマホ表示では Chase がありません(12章)。ハイパーリキッドには FOK のほか、アイスバーグ(数量を隠す注文)もありません。注文の API に隠し数量の項目がなく、板に並んだ注文はすべて全量が見えます。

国内の FX 会社や暗号資産取引所との大きな違いは3つです。FOK がないこと、条件付き注文の発動基準がマーク価格であること(最終約定価格でも Bid/Ask でもありません)、そして注文に付けた TP/SL は新規注文が全量約定するまで有効にならないことです。画面は英語表記(アプリの表示言語は英語・フランス語・中国語(簡体字)・韓国語・スペイン語で、日本語はありません)ですが、上の表の呼び方を対応させれば迷いません。

コストの見え方も違います。国内の取引所では「販売所」はスプレッドに、「取引所(板)」は手数料にコストが出ます。ハイパーリキッドはすべて板取引で、手数料は約定ごとに明示されるので、見えにくいコストはスプレッドと価格インパクト(自分の注文が板を食って平均約定価格がずれる分)だけです。成行で大きな数量を出すときは、4章の最大スリッページと板の厚みを先に確認しましょう。

どの注文でも手数料4%オフ

紹介コード HOLYGRAIL で登録すると、最初の2,500万ドルの取引までメイカー・テイカーとも手数料が4%安くなります(テイカー0.0432%・メイカー0.0144%)。

Hyperliquid を開く →

当サイトのリンクから登録すると紹介報酬を受け取ることがあります。あなたの手数料が上がることはありません。

1. ハイパーリキッドの注文方法(画像で手順解説)

最初の注文までの流れを、実際の画面に沿って説明します。画面は英語表記ですが、押す場所は決まっています(2026年10月19日、BTC-USDC の無期限先物で確認)。口座開設や入金を詳しく知りたい人はハイパーリキッドの使い方・始め方も参考にしてください。

ステップ① ウォレットかメールで接続する

app.hyperliquid.xyz を開き、右上の Connect をクリックします。メールアドレス(6桁のコード)か、Rabby・MetaMask などの EVM ウォレットでログインします。本人確認(KYC)はありません。ウォレットでログインした場合は、注文フォームに出る Enable Trading を押して署名します。これはトランザクションではなく署名なので、ガス代はかかりません(取引の有効化)。

Hyperliquid の Connect 画面。Log in with Email、Default Wallet、WalletConnect、OKX Wallet、Coinbase Wallet の選択肢
ステップ①:Connect を押すと、メールログインと各種ウォレットの選択肢が表示される(2026年9月)。

紹介コードは最初の取引の前に入れておきましょう。当サイトのリンクから開けば HOLYGRAIL の招待が表示されるので、承認するだけで最初の2,500万ドルまで手数料が4%オフになります。

ステップ② USDC を入金する

画面右下の Deposit から、Arbitrum の USDC などを入金します。最低入金額は5 USDCで、ウォレットから5 USDC未満を送ると反映されず失われます。日本円から始める場合は、国内の暗号資産取引所で暗号資産を買い、自分のウォレット経由でハイパーリキッドに送ります(手順は入金方法)。

ステップ③ 銘柄を選び、証拠金モードとレバレッジを決める

左上の銘柄名(例:BTC-USDC)から取引したい銘柄を選びます。注文フォームの上にある Cross(証拠金モード)と 20x などのレバレッジボタンで設定を確認しましょう。初めてなら分離(Isolated)と低めのレバレッジが無難です(クロスと分離の違い)。

Hyperliquid の BTC-USDC Margin Mode 画面。Cross と Isolated の選択肢
ステップ③:Cross ボタンを押すと証拠金モード(Cross/Isolated)を選べる。レバレッジは隣のボタンから(2026年9月)。

ステップ④ 注文の種類を選ぶ(Market/Limit/Pro)

注文フォームの上部に Market(成行)・Limit(指値)・Pro のタブがあります。すぐに約定させたいなら Market、価格を指定したいなら Limit。逆指値・利確注文・トレーリングストップ・TWAP などは Pro のプルダウンの中です。続けて Buy / Long(買い)か Sell / Short(売り)を選びます。

Hyperliquid の注文フォームで Pro メニューを開いた状態(Chase・Scale・Stop Limit・Stop Market・Take Limit・Take Market・Trailing Stop・TWAP)
ステップ④:Market・Limit タブの右にある Pro メニュー。Chase・Scale・Stop Limit(逆指値の指値)・Stop Market(逆指値の成行)・Take Limit・Take Market・Trailing Stop・TWAP の8種類(2026年9月25日、27日も同じ)。

ステップ⑤ 価格・数量・執行条件を入力する

Limit なら Price (USDC) に価格を入れ(Mid で仲値を入力)、Size に数量をコイン建て・USD 建て、または%スライダーで入れます。10ドル以上が必要です。TIF で GTC・IOC・ALO を選び、決済なら Reduce Only、同時に利確・損切りを置くなら Take Profit / Stop Loss にチェックします。

Hyperliquid の BTC-USDC 指値注文画面。価格84400、数量0.01 BTC、Reduce Only と Take Profit / Stop Loss のチェック、TIF のプルダウンに GTC・IOC・ALO
ステップ⑤:0.01 BTC を84,400ドルで買う指値。TIF のプルダウンを開くと GTC・IOC・ALO の3つ。ボタンの下に注文額 844.00 USDC、必要証拠金 42.20 USDC(20倍)、手数料 0.0450% / 0.0150%(2026年9月27日 02:19 UTC)。

ステップ⑥ 内容を確認して発注する

ボタンの下に出る Liquidation Price(清算価格)・Order Value(注文額)・Margin Required(必要証拠金)・Fees(テイカー 0.0450% / メイカー 0.0150%)を確認し、Place Order を押します。成行の場合は Slippage(推定スリッページと最大値、初期値8%)の行も表示されます。

Hyperliquid の BTC-USDC 成行注文画面。数量0.01 BTC、注文額844.83 USDC、Slippage Est 0.0006% / Max 8.00%
ステップ⑥:成行(Market タブ)には価格欄がなく、手数料の上に Slippage(推定 0.0006%/最大 8.00%)が出る(2026年9月27日 02:20 UTC)。

ステップ⑦ Open Orders で確認・取消する

指値はチャート下の Open Orders タブに表示され、約定するか取り消すまで残ります。約定すると Positions と Trade History に移り、取り消された注文や拒否された注文は Order History に状態付きで残ります。取消にガス代や手数料はかかりません。価格を変えたいときは取り消して出し直します。拒否されたときは15章のエラー一覧を見てください。

2. ハイパーリキッドで指値注文を出す方法

指値注文は「この価格以下で買う」「この価格以上で売る」と価格を決めて出す注文です。今の価格より不利な位置(買いなら下、売りなら上)に置いた指値は板に並んで待ち、相場がその価格まで来たときに約定します。板に並んでから約定した分はメイカー手数料0.015%(基本ティア)で、成行のテイカー0.045%の3分の1です。その代わり、相場がその価格まで来なければ約定しないリスクがあります。

  1. 注文フォームで Limit タブを選ぶ。
  2. Buy / Long か Sell / Short を選ぶ。
  3. Price (USDC) に価格を入力(Mid で仲値を入れてから調整すると楽)。
  4. Size に数量を入力し、TIF を選ぶ(迷ったら GTC、手数料を確実に抑えたいなら ALO)。
  5. 注文額・必要証拠金・手数料を確認して Place Order。Open Orders に表示されれば成功です。

執行条件の意味は次のとおりです。GTC は約定するか取り消すまで板に残る通常の指値、IOC は今約定できる分だけ約定して残りを取り消す指値、ALO は即時に約定しそうなら発注自体が拒否されるポストオンリーの指値です。詳しくは5章で説明します。今の価格より有利な位置(買いなら上)に指値を置くと、その場でテイカーとして約定する点に注意してください。成行に上限価格を付けたのと同じ動きになります。

3. 成行と指値の違い・使い分け

ひとことで言えば、約定を優先するなら成行、価格と手数料を優先するなら指値です。ハイパーリキッドでは基本ティアで手数料が3倍違うので、急ぎでない注文は指値のほうが得です。

成行(Market)指値(Limit)
約定価格板にある価格(最大スリッページまで)指定価格かそれより有利な価格のみ
約定するか板があればほぼ確実に約定相場がその価格まで来なければ約定しない
手数料(基本ティア)テイカー 0.045%板に並んで約定すればメイカー 0.015%(跨いだ分は 0.045%)
向いている場面損切り、急な値動き、BTC・ETH の小口狙った価格での新規、利確、板の薄いアルト、手数料を抑えたいとき
主なリスク板が薄い・急変時のスリッページ約定せずにチャンスを逃す

中間の選択肢もあります。今すぐ約定させたいが価格の上限は決めたいなら指値+IOC、メイカー手数料を確実にしたいなら指値+ALOです。ただし損切りだけは「安い」より「確実」が優先です。約定しない損切りはどんな手数料より高くつくので、Stop Market や成行の TP/SL を使いましょう。

4. 成行注文:スリッページと最大注文額

成行は板の最良気配から順に即時約定します。アプリでは Slippage Est / Max の表示があり、最大スリッページの初期値は8%(クリックで変更可)。アプリの説明文によれば、この設定が効くのは注文フォームから出す成行だけで、ポジションを閉じるときは8%、成行の TP/SL は10%が使われます。板の薄い銘柄では下げておくと安心です。

実は取引所の API には「成行」という独立した注文の型がありません。成行は、板を突き抜ける価格を付けた IOC の指値として送られます。公式の Python SDK も仲値から5%離した価格の IOC で成行を出しており、Web アプリから出した成行は API の注文履歴で tif が FrontendMarket と表示されます。

すべての注文には上下限があります。最小は10ドル相当で、それ未満は「Order must have minimum value of $10.」で拒否されます。成行の最大注文額は銘柄の最大レバレッジで決まり、指値はその10倍まで出せます。

銘柄の最大レバレッジ該当する無期限先物(2026年10月20日)成行の上限指値の上限
25倍以上2銘柄:BTC(40倍)・ETH(25倍)3,000万ドル3億ドル
20倍以上25倍未満2銘柄:SOL(20倍)・XRP(20倍)500万ドル5,000万ドル
10倍以上20倍未満30銘柄:ZEC(10倍)・HYPE(10倍)・NEAR(10倍)・PUMP(10倍)・WLD(10倍)など200万ドル2,000万ドル
10倍未満144銘柄:XMR(5倍)・ZRO(5倍)・VVV(3倍)・INJ(5倍)・LIT(5倍)など50万ドル500万ドル

上限は公式の contract specifications から。銘柄数と例(24時間出来高の多い順)は、このページのビルド時(2026年10月20日)に Hyperliquid の API から取得しています。アルトコインの大半は最大3倍か5倍なので、1回の成行は50万ドルまでです。

5. 指値の執行条件 GTC・IOC・ALO(FOK がない理由と代用法)

API ドキュメントの表現では、執行条件(TIF)は「注文が最初に板に届いたときの振る舞い」を決めます。アプリでは Limit タブの TIF プルダウンで選び、2026年10月19日時点の選択肢は先物・現物とも GTC・IOC・ALOの3つだけでした。

執行条件API の値CoreWriter板に届いたときの動き用途
GTCGtc2跨いだ分は即時約定(テイカー)、残りは約定か取消まで板に残る通常の指値
IOCIoc3指値以内で今約定できる分だけ約定、残りは取消。板に残らない価格上限付きで今すぐ取る
ALO(ポストオンリー)Alo1一部でも即時約定しそうなら拒否。板に残るだけメイカー手数料を確実にする
FOKなし—API・CoreWriter・アプリのどこにもない板の厚み確認+IOC で代用
  • GTC(Good Til Cancel)は初期設定です。公式は「約定するか取り消すまで板に残る注文」と説明しています。反対側の板に届く分はその場でテイカーとして約定し、残りは板に残ります。期限切れで自動的に消えることはありません。
  • IOC(Immediate or Cancel)は、指値以内で今約定できる分だけ約定して残りを取り消します。板には何も残りません。国内FXの FAK に近い条件です。1枚も約定しなければ「Order could not immediately match against any resting orders.」で拒否されます。
  • ALO(Add Liquidity Only)はポストオンリーです。一部でも即時約定しそうなら注文全体が拒否されるので、約定は必ずメイカーになります。

FOK がないときの「全量か、ゼロか」の作り方

FOK(全量が即時約定しなければ全部取消)は海外 CEX や国内FXでは一般的ですが、ハイパーリキッドにはありません。API の選択肢は "Alo" | "Ioc" | "Gtc"、HyperEVM から注文する CoreWriter の区分も1=Alo・2=Gtc・3=Ioc の3つだけです。ヘッジなどで全量約定が必要なら次の2つで代用します。

  1. 板の厚みに合わせる。板(API なら l2Book、片側最大20段)で指値以内の数量を合計し、それ以下の数量で IOC を出します。BTC や ETH の流動性が高い時間帯なら、ほぼ FOK と同じ結果になります。
  2. IOC のあとで帳尻を合わせる。IOC の約定数量を確認し、もう一方の注文をその数量に合わせるか、部分約定した分をリデュースオンリーの IOC ですぐ閉じます。部分約定分にテイカー手数料が2回かかりますが、中途半端なヘッジが残ることはありません。

計算例:IOC と成行の違い

2026年9月25日 13:15 UTC の BTC マーク価格は 84,442ドルでした。0.5 BTC(約4万2,200ドル)買いたいが、84,460ドルより高くは買いたくない、とします。成行ならスリッページの上限内で0.5 BTC が埋まるまで板を食い進みます。84,460ドルの IOC なら、84,460ドル以下に並んでいる分しか買いません。仮にそれが0.3 BTC なら、0.3 BTC だけ約定して残り0.2 BTC は取り消されます。どちらでも約定分はテイカー手数料で、約25,330ドルの0.045%=約11.40ドル(紹介割引4%適用で約10.94ドル)。IOC は「数量が減るかもしれない代わりに価格を保証する」注文です。

6. ポストオンリー(ALO)の使いどころ

スプレッドの内側に置いた GTC の指値は画面上はメイカーのつもりでも、発注の直前に相場が動くとテイカーとして約定し、手数料は3倍になります。ALO なら同じ注文は「Post only order would have immediately matched」(その時点の最良気配も表示)で拒否されるので、価格を置き直すだけで済みます。基本ティアのメイカー手数料はテイカーの3分の1(0.015%対0.045%)で、14日間の取引高が5億ドル以上のティアではメイカー0%・テイカー0.028%になります(手数料の全体像)。

  • ブロック内で優先される。公式の order book の説明では、各ブロックの処理は「GTC や IOC を含まないアクション」→「取消」→「GTC・IOC」の順に並べ替えられます。ALO の発注と取消は同じブロックの成行・IOC より先に処理されるため、マーケットメイカーは ALO で気配を出します(マーケットメイクの解説)。
  • 注文変更も ALO が基本。API の modify で always_place = false を使う場合、新しい注文は ALO か「即時約定しない GTC」(ALO に変換される)でなければなりません。注文変更が知らないうちにテイカー約定になることはありません。
  • 自己約定は待機側が取消。自分の注文同士がぶつかると板に並んでいた側が取り消され、手数料はかからず、約定履歴にも出ません。
  • 確実に約定させたい場面では使わない。損切りや清算回避は、成行・IOC・逆指値に Reduce Only を付けて出します。

7. リデュースオンリー(決済専用)と部分決済

公式の定義は「新しく反対方向のポジションを建てるのではなく、現在のポジションを減らす注文」。たとえば1 BTC のロングに対してリデュースオンリーで1.5 BTC を売っても、約定するのは1 BTC までです。チェックがなければ0.5 BTC のショートが残り、想定外の清算価格を抱えることになります(いわゆるドテン事故)。建玉を増やす向きのリデュースオンリー注文は「Reduce only order would increase position.」で拒否され、もう減らすものがなくなった待機注文は reduceOnlyCanceled として取り消されます。

無期限先物では Market・Limit・Stop Limit・Scale・TWAP・Chase・Trailing Stop の各フォームにチェックボックスがあります(現物のフォームには減らすポジションがないためありません)。損切り、分割利確、TWAP での決済、ボットの決済注文には必ず付けましょう。手で決済したあとに逆指値を消し忘れても、リデュースオンリーなら新規ショートにならず失敗するだけです。

部分決済・分割利確のやり方

ポジションの一部だけを閉じる方法は、使う画面によって4つあります。どれも結果は同じで、ポジションが小さくなり、決済した分の損益が確定し、残りの建値は変わりません。

  • ポジション行から:Positions タブの各行にある Limit(指値決済。仲値で出す Limit Close at Mid Price もあり)か Market(成行決済)で、保有量より小さい数量を入れます。
  • Reduce Only の指値を並べる:注文フォームで反対側(ロングなら Sell / Short)を選び、目標価格ごとに数量を分けて Reduce Only 付きの指値を置きます。TIF を ALO にすれば約定は必ずメイカー0.015%です。
  • 数量を指定した TP/SL:ポジションの TP/SL 画面で Configure Amount をオンにし、30%・40%・30% のように別々のトリガー価格に置きます。板には出ず、マーク価格で発動します。
  • Scale + Reduce Only:利確ゾーンの Start と End、本数を入れれば、はしご状の決済指値を1回で並べられます(Size Skew を1より大きくすると高い価格ほど大きな注文になります)。
Hyperliquid の Pro → Scale 注文フォーム。Start・End・Total Orders・Size Skew と Reduce Only のチェック
Pro → Scale のフォーム(2026年9月25日)。開始価格・終了価格・本数(Total Orders)・サイズの傾き(Size Skew)と Reduce Only。Reduce Only にチェックすると利確のはしごになる。

ポジション行には押し間違えると高くつくボタンもあります。Close All は全ポジションを決済し、ひも付く TP/SL も取り消す緊急用のボタンで、分割利確には使いません。Reverse Position は決済と同時に同じ数量で反対方向の建玉を持つ、いわゆるドテンです。Chase Limit Close は最良気配を追いかけるポストオンリーの指値で決済する機能ですが、Chase と同じくタブを閉じると止まります(同時に5件まで)。

計算例(説明用の仮の価格):0.1 BTC を100,000ドルでロングし、損切りは97,000ドル。1R(損切りまでの値幅)は1 BTC あたり3,000ドル、このポジションでは300ドルです。30%を+1R、40%を+2R、残り30%を+3Rで利確します。

段価格数量利益メイカー(0.015%)テイカー(0.045%)
TP1103,000ドル(+1R)30%・0.03 BTC+90ドル0.46ドル1.39ドル
TP2106,000ドル(+2R)40%・0.04 BTC+240ドル0.64ドル1.91ドル
TP3(ランナー)109,000ドル(+3R)30%・0.03 BTC+270ドル0.49ドル1.47ドル

全段が約定すれば利益は600ドル(2R)で、決済手数料は板に置いた Reduce Only の指値なら合計1.59ドル、発動した成行の TP なら4.77ドルです。TP1 だけ約定して反落しても、損切りを建値に動かしておけば90ドルが残ります(何もしなければ−300ドル)。手数料は約定金額に対する割合なので、何本に分けても総額は同じで、差が出るのはメイカーかテイカーかだけです(各注文は10ドル以上)。

建値と損益のルール:公式ドキュメントでは、ポジションの絶対量が増える取引だけが「新規」で、建値は数量加重平均で更新されます。それ以外は「決済」で、建値はそのままです。たとえば SOL を200ドルで10枚ロングし、Reduce Only の売り4枚が220ドルで約定すると、確定利益は(220 − 200)× 4=80ドル(メイカー手数料0.13ドルは別)。残り6枚の建値は200ドルのままで、その後210ドルで4枚買い増すと(6 × 200 + 4 × 210)÷ 10=204ドルになります。「利確したのに建値が下がらない」のは、この仕様どおりの動きです。

最初の利確が約定したら:損切りを建値(または建値+手数料)に動かし、Open Orders で数量指定の TP/SL が残量より大きくなっていないか確認します。数量を指定した TP/SL はポジションの減少に追随しません。最後に残す分(ランナー)は、Activation Price を最後の目標価格に合わせたトレーリングストップ(11章)に任せると、はしごが終わってから追随が始まります。

8. 逆指値と利確注文(Stop/Take)

条件付き注文は、マーク価格がトリガーに届くまで板の外で待機し、届いた時点で成行か指値を出します。方向のルールは公式ドキュメントが Stop Market と Take Market について明記しており、Stop Limit・Take Limit はそれぞれの指値版です。

  • Stop Market/Stop Limit:買いはトリガーを仲値より上、売りは下に置きます。損切りと、高値ブレイクでの新規エントリーに使います。
  • Take Market/Take Limit:買いはトリガーを仲値より下、売りは上。利確や押し目買いに使います。

Stop Limit のフォームは Trigger Price (USDC)、Price (USDC)(Mid ボタンで仲値を入力)、Size、Reduce Only の構成です。方向を間違えると「Invalid TP/SL price.」で拒否されます。成行にするか指値にするかはスリッページとの兼ね合いで、公式の例がわかりやすいです。ロングの損切りをトリガー10ドル・指値10ドルで置くと、マーク価格が10ドルを割った時点で10ドルの売り指値が出ますが、11ドルから9ドルへ一気に飛ぶと約定せず残る可能性が高い。指値を8ドルにしておけば9〜8ドルの間で約定する可能性が高い、というものです。確実に逃げたい損切りは Stop Market、価格を守りたいなら指値をトリガーより少し先に置く Stop Limit、と使い分けます。

マーク価格は3つの価格の中央値で、約3秒ごとに更新されます。ハイパーリキッドで1回だけ極端な約定があっても逆指値は発動しません。逆に、Binance や OKX が動けば、ハイパーリキッドでその価格の約定がなくても発動することがあります。仕組みはマーク価格とオラクル価格の解説で詳しく説明しています。

9. 損切り・利確(TP/SL)の設定方法:ポジションに付けるか注文に付けるか

利確(TP)と損切り(SL)は、注文フォームの Take Profit / Stop Loss チェック(入力欄は TP Price・Gain %・SL Price・Loss %)か、Positions タブから付けます。チャート上でドラッグして動かすこともできます。既定では許容スリッページ10%の成行で執行され、指値価格を入れればその価格が上限になります。付け方は2種類あり、動きが違います。

  • ポジションに付ける(決済 OCO に相当、API の grouping は positionTpsl):すぐに有効になり、既定では発動時点のポジション全量を決済します。数量を入力するとその数量で固定され、あとでポジションを増減しても追随しません。
  • 注文に付ける(IFD-OCO に相当、normalTpsl):公式も one-cancels-other(OCO)と呼ぶ方式です。子注文の数量は親注文と同じで、親注文が全量約定したとき(または一部約定後に証拠金不足で取り消されたとき)にだけ置かれます。一部約定の親注文を自分で取り消すと子注文も消え、約定分は無防備になります。

Gain % と Loss % は価格の変化率ではなく証拠金に対する損益率です。20倍なら価格10%の変化が200%と表示されます。チャートの価格水準で考えるなら、%ではなく価格の欄に入力するほうが間違えません。

損切り・利確(TP/SL)の設定方法3通り

方法操作する場所注文の種類一部だけ?有効になる時
① 新規注文と同時に注文フォームの Take Profit / Stop Loss にチェック成行のみ不可(親注文と同じ数量)親注文が全量約定した時
② 保有中のポジションにPositions タブの TP/SL → TP/SL for Position成行、または TP/SL Limit Price で指値可(Configure Amount)すぐ
③ チャートでドラッグチャート上の TP/SL ラインを動かす元の注文のまま元の数量のまますぐ(価格の変更)
  1. 新規注文と同時に:Market か Limit タブで Buy / Long か Sell / Short と数量を入れ、Take Profit / Stop Loss にチェック。TP Price・SL Price(または Gain %・Loss %)を入力し、ボタンの下の Liquidation Price(清算価格)が損切りより十分遠いことを確かめて発注します。アプリの説明どおり、ここで置けるのはシンプルな成行の TP/SL だけです。
  2. 保有中のポジションに:Positions タブの該当行で TP/SL を押し、TP/SL for Position 画面で価格を入力します。既定ではポジション全量が対象で、決済すると自動で取り消されます。指値で決済したいなら TP Limit Price・SL Limit Price、一部だけなら Configure Amount を使います。指値エントリーではこちらのほうが確実です。
  3. チャートでドラッグ:置いた TP・SL はチャート上に水平線で表示され、つかんで動かせば価格が変わります。即座に約定してしまう位置へのドラッグはエラーになるので、今すぐ閉じたいときはポジション行の Market Close を使います(最大スリッページ8%)。
Hyperliquid の ETH-USDC 注文フォームで Take Profit / Stop Loss にチェックし、TP Price・Gain %・SL Price・Loss % を入力した状態
方法①:注文フォームの Take Profit / Stop Loss にチェックした状態(ETH-USDC、2026年9月26日)。20倍では Gain %・Loss % が証拠金に対する損益率で表示される。

単独の逆指値を置く場合は、Pro → Stop Limit(または Stop Market)を選び、ポジションを閉じる側(ロングの損切りなら Sell / Short)で Trigger Price、指値ならトリガーより少し先の Price、数量を入れて Reduce Only にチェックします。置く位置は「ロングは TP が上・SL が下、ショートは TP が下・SL が上」。逆に置くと「TP price must be … than …」などのエラーになります。

Hyperliquid の Stop Limit 注文フォーム。Trigger Price 2600、Price 2585、Reduce Only オン
1 ETH のロングを損切りする Stop Limit:Trigger Price 2,600、Price(指値)2,585、Reduce Only オン(2026年9月26日)。Stop Market は Price 欄のない同じフォーム。

ブラケット注文(IFD-OCO)の動き

新規注文と TP/SL をセットで出すと、子の TP/SL は親注文の状態に応じて次のように動きます(公式の TP/SL ページと注文ステータスから整理)。

新規注文の状態TP と SL はどうなるかやるべきこと
成行の新規注文が一度に全量約定TP と SL がすぐに置かれる特になし
指値の新規注文が板で待機中TP と SL は未発動のまま待機(板にはまだ出ていない)新規注文を取り消すと TP/SL も消える
指値が一部約定し、残りを自分で取消TP と SL は全部取り消される約定分にすぐポジション TP/SL を付ける
一部約定のあと証拠金不足で取消全量約定したものとして TP と SL が置かれる実際の保有数量とのずれを確認
TP(または SL)が約定もう片方は siblingFilledCanceled で自動取消特になし
あとからポジションを買い増し子注文は親注文の数量のまま増えない増やした分の TP/SL を追加・修正

独立した OCO の注文タイプはなく、「上抜けの買い逆指値」と「下抜けの売り逆指値」を結んで片方の約定でもう片方を消す、国内FXのような新規 OCO は作れません。よくある失敗は、一部約定した指値エントリーを取り消して損切りまで消してしまうこと、数量固定の TP/SL がポジションに追随すると思い込むこと、Stop Limit の指値をトリガーと同じ価格にして急変時に約定しないこと、そして損切りを清算価格ぎりぎりに置くことです。損切りと清算価格の距離は清算価格(ロスカット)の計算で確認できます。

少額で一通り試すのがいちばんの近道

BTC で10ドル〜20ドルの ALO、IOC、TP/SL 付きの注文を出して、それぞれの動きを確かめてみましょう。先に HOLYGRAIL で登録しておけば、最初の取引から手数料4%オフです。

Hyperliquid を開く →

まずは練習したい人はテストネットの使い方へ。

10. Scale と TWAP

Scale(価格で分割)

Scale は、指定した価格帯に複数の指値をまとめて並べる注文です。入力項目は Size・Start (USDC)・End (USDC)・Total Orders・Size Skew と Reduce Only、TIF(GTC)。1本1本は通常の指値なので、すぐ約定しない位置ならメイカーとして板に並び、各注文にも10ドルの下限がかかります。

例:2026年9月25日の ETH マーク価格は2,714.82ドル。押し目で1 ETH 買いたいとき、2,700ドルから2,600ドルまで5本に分けると、均等なら2,700・2,675・2,650・2,625・2,600ドルに0.2 ETH(約530ドル)ずつ並びます。全部約定すれば平均取得価格は2,650ドルで、手数料はメイカー0.015%で約0.40ドル。今すぐ成行で1 ETH 買う場合(0.045%)の約1.22ドルと比べて約3分の1です。向きを逆にして Reduce Only を付ければ、分割利確の指値として使えます。

TWAP(時間で分割)

TWAP は大口の注文を一定間隔の子注文に分け、時間の経過に合わせて執行する注文です。執行時間は5分〜7日、合計の最小額は100ドル、子注文の間隔は最短30秒、子注文ごとの最大スリッページは3%。遅れを取り戻す子注文は通常サイズの3倍までなので、最後まで全量埋まらないこともあります。オプションは Randomize(サイズを最大±20%ばらつかせる)・Trigger Price・Max/Min Price・Reduce Only。

子注文の間隔は合計額と執行時間から決まります。公式ドキュメントの例では、1万ドルを1時間なら子注文は約121回(1回約83ドル、30秒ごと)、1万ドルを4日なら約1,000回(1回約10ドル、約6分ごと)です。子注文1回には10ドルの下限があるため、少額を長時間に設定すると回数が減って間隔が広がります。

日本時間のどこで走らせるか:2026年9月25日までの30日間、ハイパーリキッドの BTC の1時間あたり平均売買代金は日本時間21時〜翌1時(UTC 12〜16時)が最も多く、23時台は約2億9,590万ドル、最も閑散とした日本時間13時台(UTC 4時)は約5,480万ドルでした(公開 API candleSnapshot の1時間足)。同じ金額の TWAP でも、薄い時間帯ほど子注文1回あたりの値動きへの影響が大きくなります。時間帯ごとの特徴は仮想通貨の取引時間帯の解説へ。子注文は成行と同じ扱いでテイカー手数料がかかるので、TWAP は手数料ではなく価格インパクトを抑える道具で、4章の最大注文額を超える量を執行するときにも使います。なお、バイナンスやバイビットの TWAP は設定が取引所の中にあり他人には子注文しか見えませんが、ハイパーリキッドの TWAP はオンチェーンのアクションなので、発注した時点で数量・方向・期間が公開されます。

計算例:ETH を5万ドル分、2時間かけて買う場合は、Running Time を2時間、Randomize をオン、Max Price を現在のマーク価格の1.5%上に設定します。子注文はそれぞれ最大3%までしか滑らず、急騰して Max Price を超えればその時点で終了し、約定済みの分だけが残ります。手数料はテイカー0.045%で22.50ドル(紹介コード利用で21.60ドル)。

11. Chase とトレーリングストップ

Chase は、最良気配を自動で追いかける ALO の指値です。買いなら最良買いの1ティック上、売りなら最良売りの1ティック下(スプレッドが1ティックなら最良気配そのもの)に並び、約定するか停止するまで置き直し続けます。フォームは Chase Price・Size・Reduce Only・Max Chase Distance。同時に5件まで動かせますが、作成したブラウザのタブ上で動く点に注意してください。サポート FAQ によれば、注文が拒否されたとき(10ドル未満・証拠金不足)、置かれた指値を変更したとき、タブを閉じたり再読み込みしたとき、アドレスを切り替えたりウォレットを切断したとき、同じアドレスが別のブラウザで接続されたときに終了します。損切りの代わりにはなりません。

トレーリングストップ(無期限先物のみ)は、マーク価格が最良値から指定した幅・%だけ戻したときに成行を出す注文です。ロングを閉じるトレールは発動後の最高マーク価格に、ショートを閉じるトレールは最安値に追随し、逆方向には動きません。フォームは Retracement(5%と10%のプリセットあり)・Size・Reduce Only・任意の Activation Price です。幅の決め方はトレーリングストップの使い方で解説しています。

12. スマホで使える注文の種類

スマホのブラウザ表示では Chase 以外の注文はすべて使えます。ハイパーリキッド公式のスマホ向けの選択肢は、スマホのブラウザで開く app.hyperliquid.xyz と、Google Play の公式 Android アプリ(最終更新2026年9月9日)の2つです。App Store には公式アプリがないため(2026年10月19日時点)、iPhone では Safari から使います。外部のスマホアプリは独自の手数料が上乗せされます(ハイパーリキッドのアプリの選び方)。

2026年10月19日に幅375ピクセルのスマホ表示(未接続)で確認したところ、注文フォームは画面下のバーの Trade から開き、注文の種類はタブではなく、Cross・レバレッジのボタンの左にあるプルダウン(Order Type)で選ぶ形でした。

  • 無期限先物:Market・Limit と Advanced(Scale・Stop Limit・Stop Market・Take Limit・Take Market・Trailing Stop・TWAP)。Advanced はパソコン版の8種類に対して7種類です(スマホ表示のウェブアプリには Chase がない)。
  • 現物:Market・Limit・Scale・TWAPだけ。
  • Limit:Price(Mid ボタンあり)・Size・Reduce Only・TIF(GTC・IOC・ALO)・Take Profit / Stop Loss のチェック。パソコン版と同じです。
  • Market:Reduce Only・Take Profit / Stop Loss のチェックと、最大スリッページ(初期値8%)の表示。

手数料・紹介コードの割引・マーク価格での発動はどの端末でも同じです。スマホでは数量の打ち間違いが起きやすいので、成行の最大スリッページを下げておくこと、画面を閉じる前に損切りを置いておくこと(TP/SL や逆指値は取引所側で待機するので、アプリを閉じても有効です)の2つを習慣にしましょう。

13. 現物と先物で使える注文の違い

HYPE/USDC などの現物(Spot)も同じ注文フォームですが、メニューが短くなります。2026年10月19日の確認では、現物の Pro メニューは Chase・Scale・TWAP の3種類だけで、Market/Limit タブには Reduce Only も Take Profit / Stop Loss のチェックもありませんでした。

注文・オプション無期限先物現物
成行・指値(GTC/IOC/ALO)○○
Chase・Scale・TWAP○○
Stop Market/Stop Limit/Take Market/Take Limit○×
Take Profit / Stop Loss チェック、ポジションの TP/SL○×
Trailing Stop○×
Reduce Only○×(減らすポジションがない)
最小注文額10ドル10 USDC(決済通貨10単位)
手数料(基本ティア、テイカー/メイカー)0.045%/0.015%0.070%/0.040%
Hyperliquid の HYPE/USDC 現物の注文フォームで Pro メニューを開いた状態。Chase・Scale・TWAP のみ
現物(HYPE/USDC)の Pro メニューは Chase・Scale・TWAP だけで、逆指値・利確注文・トレーリングストップはない(2026年9月27日にも確認)。

現物で損切りを置きたい場合は、自分で相場を見るか、先物でヘッジすることになります。逆指値・TP/SL・トレールを使いたいなら無期限先物で取引しましょう。

14. 注文の種類と手数料

どの注文を選ぶかは、そのまま手数料の選択です。基本ティア(14日間取引高500万ドル未満)で1万ドルの往復を月100回(取引高200万ドル)こなす人なら、すべてテイカーで900ドル、すべてメイカーで300ドルと、同じ売買で月600ドルの差になります。

  • 常にテイカー:成行、IOC、Stop Market、Take Market、成行の TP/SL、トレーリングストップ、TWAP の子注文。
  • 常にメイカー:ALO、Chase。
  • 状況次第:GTC、Stop Limit、Take Limit、指値の TP/SL、Scale の各注文。板に届いた瞬間に約定した分はテイカー、並んでから約定した分はメイカーです。

1万ドルの注文にかかる手数料

注文と紹介コード料率1万ドルあたり
成行・IOC(テイカー)、紹介コードなし0.045%4.50ドル
成行・IOC(テイカー)、HOLYGRAIL 適用0.0432%4.32ドル
指値 ALO(メイカー)、紹介コードなし0.015%1.50ドル
指値 ALO(メイカー)、HOLYGRAIL 適用0.0144%1.44ドル

いちばん効くのは ALO で板に並べること。そのうえで紹介コードが、最初の2,500万ドルまで支払う手数料をさらに4%下げます。取引を始める前に HOLYGRAIL を入れておきましょう。

HOLYGRAIL で4%オフにする →

HYPE のステーキングで5〜40%オフも上乗せできます。条件付き注文を置いておくだけの手数料はなく、発注や取消にガス代もかかりません。資金調達率(ファンディング)は注文の種類に関係なく1時間ごとに発生します(資金調達率の解説)。外部アプリ経由の取引では、ここに各アプリのビルダー手数料が上乗せされます。詳しくは紹介コード HOLYGRAIL・ハイパーリキッドの手数料へ。

15. 注文が通らないときのエラー一覧

「注文が出せない」の多くは、公式のエラー一覧にある次のどれかです。

メッセージ原因対処
Order must have minimum value of $10.注文額が10ドル未満(現物は10 USDC未満)数量を増やす。Scale の各注文・TWAP の子注文も下限以上に
Price must be divisible by tick size.価格の桁が多すぎる(有効数字5桁、無期限先物は小数点以下「6−szDecimals」桁まで)価格を丸める。整数の価格は常に可なので BTC なら 84,441 は可、84,441.5 は有効数字6桁で不可
Post only order would have immediately matchedALO の価格が反対側の板に届いている1ティック離すか、約定させたいなら GTC/IOC に
Order could not immediately match against any resting orders.IOC で指値以内に相手がいなかった指値を広げるか、見送る
Reduce only order would increase position.リデュースオンリーなのに建玉を増やす向き、または建玉がない売買方向とポジションを確認
Invalid TP/SL price.トリガー価格がその注文として無効(例:仲値に対して逆側)逆指値は買いが仲値より上・売りが下。利確はその逆
No liquidity available for market order.スリッページ許容範囲内に板がない指値に切り替えるか板の回復を待つ
Order price too far from oracleオラクル価格から離れすぎた指値市場価格に近づける
Insufficient margin to place order.証拠金不足入金・数量削減・レバレッジ変更

Order History で見かけるその他の状態:marginCanceled(証拠金不足で待機注文が取消)、liquidatedCanceled(清算に伴う取消)、siblingFilledCanceled(TP/SL のもう片方が約定)、scheduledCancel(API のデッドマンスイッチによる取消)。

16. API での注文の書き方

ここまでの注文はすべて、exchange エンドポイントの order アクション1つで表現されます。各注文は a(銘柄)・b(買いか)・p(価格)・s(数量)・r(リデュースオンリー)・任意の c(クライアント注文ID)と、型 t を持ちます。

  • limit:tif は Gtc・Ioc・Alo。成行は突き抜けた価格の IOC。
  • trigger:isMarket(発動後に成行か)、triggerPx、tpsl(tp か sl)。逆指値・利確・TP/SL はこれです。
  • grouping:通常は na、新規と子注文をまとめるなら normalTpsl、保有ポジションへの TP/SL は positionTpsl。
  • TWAP は別アクションの twapOrder(銘柄・方向・数量・リデュースオンリー・分・ランダム化)。トレーリングストップと Chase の型は API にはなく、ボットはトリガー注文を modify して追随させます。
  • 価格は有効数字5桁まで、無期限先物は小数点以下「6−szDecimals」桁まで(現物は8−szDecimals)。整数の価格は桁数に関係なく有効です。数量は szDecimals に丸めます(BTC は5)。
  • scheduleCancel はデッドマンスイッチです。5秒以上先の時刻を指定し、1日10回まで。

ボットの注文はメインの秘密鍵ではなく API ウォレットで署名しましょう:Hyperliquid API ガイド、API ウォレットの設定。

17. 日本から使う人への補足

日本語表示はない。アプリの言語設定は英語・フランス語・中国語(簡体字)・韓国語・スペイン語で、日本語はありません(2026年9月確認)。冒頭の一覧表で日本での呼び方を対応させておくと迷いません。

入金ルート。日本円を直接入金する方法はないため、国内の暗号資産交換業者(本人確認が必要)で暗号資産を買い、自分のウォレットまたはハイパーリキッドの入金アドレスに送る流れになります。入金は Arbitrum などの USDC のほか、BTC・ETH・SOL などのネイティブ入金にも対応しています。USDC は5 USDC未満だと反映されず失われるので注意してください。手順はハイパーリキッドの使い方で解説しています。

税金と記録。国税庁の FAQ では、暗号資産の証拠金取引(無期限先物を含む)の利益は原則として雑所得・総合課税で、FX のような申告分離課税ではありません。ハイパーリキッドには年間取引報告書がないため、Trade History・Funding History・入出金の記録を自分でエクスポートして保存しましょう。計算方法はDEX 取引の税金ガイドを参考にし、最終判断は税理士に確認してください。

規制。資金決済法の登録義務と罰則は事業者に向けたもので、無登録の海外サービスを利用した個人を罰する条文はありません。ただし国内登録業者に義務付けられた分別管理などの利用者保護はなく、トラブル時に日本の当局を頼ることはできません。条文と出典は日本から使える?にまとめています。本記事は法律・税務の助言ではありません。

よくある質問

ハイパーリキッドの注文方法を教えてください

①app.hyperliquid.xyz でウォレットかメールで接続(ウォレットは最初に Enable Trading の署名)、②USDC を入金(最低5 USDC)、③銘柄を選んで証拠金モードとレバレッジを確認、④Market(成行)か Limit(指値)タブを選び Buy / Long か Sell / Short、⑤指値なら価格、数量(10ドル以上)を入れて Place Order、の順です。発注後は画面下の Open Orders と Positions で確認します。

ハイパーリキッドで指値注文を出すには?

Limit タブを開き、Buy / Long か Sell / Short を選んで Price(USDC)に価格を入力(Mid ボタンで仲値を入力して調整も可)、Size に数量を入れ、TIF で GTC(約定まで有効)・IOC(今約定する分だけ)・ALO(ポストオンリー)を選んで Place Order を押します。板に並んで約定した指値はメイカー手数料0.015%(基本ティア)です。

成行と指値はどちらを使えばいいですか?

確実に約定させたいなら成行、価格や手数料を優先するなら指値です。成行はテイカー0.045%、板に並んだ指値はメイカー0.015%(基本ティア)ですが、指値は相場がその価格まで来なければ約定しません。メイカー手数料を確実にしたいなら指値の TIF を ALO(ポストオンリー)にします。損切りは約定しないリスクのほうが大きいので、成行系の逆指値が基本です。

指値注文が約定しないのはなぜですか?

板に並んだ指値は、相場がその価格で取引されたときにしか約定しません。同じ価格の注文は先に出したものから約定するため(時間優先)、価格に一瞬触れただけでは約定しないこともあります。Open Orders に残っていれば待機中、消えていれば Order History で状態(拒否、証拠金不足による取消など)を確認してください。IOC は相手がいなければその場で取り消されます。

注文の取消や変更はどうやりますか?

画面下の Open Orders タブから取り消せます。取消にガス代や手数料はかかりません。価格や数量を変えたいときは取り消してから出し直します(ボットは modify を使い、always_place = false なら ALO のまま置き換わります)。TP/SL はチャート上でドラッグして動かすこともできます。

FOK(フィル・オア・キル)注文は使えますか?

使えません。API が受け付ける指値の執行条件は Gtc・Ioc・Alo の3つだけで、HyperEVM の CoreWriter も同じ3種類(1=Alo、2=Gtc、3=Ioc)、アプリの TIF プルダウンも GTC・IOC・ALO です。全量約定が必要な場合は、指値以内の板の厚みを確認してから IOC を出し、部分約定した分はリデュースオンリーの IOC ですぐ閉じる、という方法で代用します。

ALO(ポストオンリー)とは何ですか?

Add Liquidity Only の略で、国内取引所の「Post Only」「Maker 限定」と同じ考え方です。即時に約定してしまう価格の ALO 注文は「Post only order would have immediately matched」で拒否されるため、必ず板に並んでメイカーとして約定します。基本ティアならテイカー0.045%ではなくメイカー0.015%です。Chase 注文は自動で価格を追いかける ALO 注文です。

IOC とは?成行とどう違いますか?

Immediate or Cancel の略で、注文が板に届いた瞬間に指値以内で約定できる分だけ約定し、残りは取り消されます。国内FXの FAK に近い条件です。成行は約定するまで板を食い進めますが、IOC は価格の上限(売りなら下限)を決められる代わりに部分約定になることがあります。API には成行専用の型がなく、成行は板を突き抜ける価格の IOC 指値として送られます(公式 Python SDK の初期値は仲値から5%)。

最小注文額と最大注文額は?

無期限先物は1注文あたり10ドル相当が最小(現物は10 USDC)で、それ未満は「Order must have minimum value of $10.」で拒否されます。成行の最大は銘柄の最大レバレッジで決まり、25倍以上(BTC・ETH)は3,000万ドル、20倍以上25倍未満は500万ドル、10倍以上20倍未満は200万ドル、10倍未満は50万ドル。指値はその10倍まで出せます。

現物(Spot)ではどの注文が使えますか?

現物は Market(成行)と Limit(指値、TIF は GTC・IOC・ALO)に加え、Pro メニューは Chase・Scale・TWAP の3種類だけです。逆指値・利確注文・TP/SL・トレーリングストップ・Reduce Only は無期限先物の機能です。

リデュースオンリー(Reduce Only)とは?

ポジションを減らす方向にしか約定しない決済専用の設定です。建玉を増やす向きの注文は拒否され、もう何も減らせなくなった待機中の注文は取り消されます。損切り・利確・分割決済・TWAP での決済には必ずチェックを入れておくと、ドテン(意図しない反対ポジション)を防げます。

逆指値は最終取引価格で発動しますか?

いいえ、マーク価格で発動します。マーク価格はオラクル由来の価格、ハイパーリキッド自身の最良買い・最良売り・最終約定、他の大手取引所の無期限先物の仲値を組み合わせた中央値で、約3秒ごとに更新されます。ハイパーリキッドで1回だけ変な約定があっても、それだけで逆指値が発動することはありません。

ブラウザやアプリを閉じても損切りは有効ですか?

有効です。TP/SL・逆指値・トレーリングストップは取引所側でトリガー注文として待機するので、ブラウザやウォレットを閉じても動きます。例外は Chase で、作成したブラウザのタブ上で動く注文(同時に5件まで)のため、タブを閉じると止まります。

部分決済すると建値(平均取得単価)は変わりますか?

変わりません。公式ドキュメントでは、ポジションの絶対量が減る取引を決済(closing)とし、決済取引では建値をそのまま維持します。建値が動くのは同じ方向に買い増し・売り増ししたときだけで、数量加重平均で更新されます。

スマホでも同じ注文の種類が使えますか?

ほぼ使えます。2026年10月19日にウェブアプリのスマホ表示で確認したところ、無期限先物の Order Type(注文の種類)にはMarket・Limit と Advanced(Scale・Stop Limit・Stop Market・Take Limit・Take Market・Trailing Stop・TWAP)が並び、パソコン版との違いは Chase がないことだけでした。指値の TIF(GTC・IOC・ALO)、Reduce Only、Take Profit / Stop Loss のチェックもあります。公式アプリは Google Play の Android 版だけで、App Store には公式アプリがない(2026年10月19日時点)ため、iPhone は Safari で app.hyperliquid.xyz を開いて使います。

ハイパーリキッドは日本にある取引所ですか?

いいえ。ハイパーリキッドは独自のブロックチェーン上で動く海外の分散型取引所(DEX)で、日本の暗号資産交換業者としての登録はありません。本人確認なしでウォレットやメールから使え、画面の表示言語に日本語はありません。日本円は直接入金できないため、国内取引所で暗号資産を買って送金します。

注文を使い分けて、手数料も下げる

ガス代ゼロの注文、ポストオンリー、ネイティブのトレーリングストップ。HOLYGRAIL で登録すれば、最初の2,500万ドルまで手数料4%オフです。

Hyperliquid を開く →

開示:HOLYGRAIL は当サイトのハイパーリキッド紹介コードで、紹介したアカウントの手数料の一部を報酬として受け取ります。あなたの負担が増えることはありません。注文の仕様はハイパーリキッド公式ドキュメント(注文タイプ、TP/SL、contract specifications、order book、exchange endpoint、エラー一覧)と実際の注文画面をもとに、2026年10月19日に確認した内容です。レバレッジ取引は大きな損失につながることがあります。投資助言ではありません。